自己破産を弁護士に相談する際のポイント
1 破産相談のポイント
自己破産を弁護士に相談する際のポイントは、まず、その相談をとおして、自分が何を得たいのかという相談の目標をはっきりさせておくことだと思います。
弁護士として、自己破産についてお客様と相談していると、お一人お一人、おかれている状況も違えば、求めている情報も違うことに気づかされます。
自己破産をするという方針で決意がかたまっていて、あとはどの弁護士に依頼するか、具体的な進め方や費用などを比較検討したいという段階にある方と、なんとなく自己破産がいいとは思うけどそもそも他にどんな選択肢があるのか分からないので債務整理の全般に関する情報が欲しいという段階にある方とでは、相談のポイントが自ずと異なってきます。
また、既に滞納状態にあって督促を一刻も早く停めたいという方と、まだ滞納はしていないけれども返済継続の目途がたたないという理由で破産を検討されている方とでも、相談のポイントは異なります。
弁護士との相談を効率的に進めるためには、相談する前に、その相談をとおして何を得たいのかとの目標をはっきりさせたうえで、相談に臨むことが大切かと思います。
2 具体的な項目
その他に、相談の際のポイントがあるとすると、借金や財産、家計の収入支出に関する情報は、できる限り整理したうえで、相談に臨んでいただく方が、効率的な相談が可能となります。
これらの基本的な情報がほとんど分からないというような段階では、相談をしても、具体的に見通しを立てることができず「場合によります」、「ケースバイケースです」といった回答しかできず、ご満足のいただける相談にならない可能性もあります。
もちろん、情報が整理できてからでないと、相談に乗れないというわけではありません。
情報が揃っていないからといって相談を遅らせていると、状況が悪化してしまうおそれがあります。
何か必要な情報がある場合には、調べ方等をご説明させていただきますので、返済にご不安がある場合には、まずはご連絡いただければと思います。
3 受付方法など
弁護士事務所によっては、弁護士と実際に相談する前に、相談受付の段階で、事務所スタッフが借金の内容や、財産の状況、家計の収支の状況等について最低限の情報を聴きとって整理する事務所もございます。
ちょうど、病院で医師の診察に入る前に問診票を作成してもらうようなイメージです。
弁護士との相談を充実したものにするために、積極的にこうした相談受付での情報整理を活用いただくことも、相談のためのポイントになると考えます。